メルケルのG20気候同盟が崩壊している(それぞれの本音)

ドイツの首相は、ハンブルグで開催予定のG20首脳会議で気候問題についてドナルド・トランプを孤立させることを望んでいた。しかし、メルケル首相の望んでいる同盟関係は、ドイツのグローバルな相対的政治的弱点を強調し、崩壊している。


By Christiane Hoffmann, Peter Müller and Gerald Traufetter

June 09, 2017


ドイツの首相は、ハンブルグで開催予定のG20首脳会議で気候問題についてドナルド・トランプを孤立させることを望んでいた。

しかし、メルケル首相の望んでいる同盟関係は、ドイツのグローバルな相対的政治的弱点を強調し、崩壊している。

多くの国が米国を怒らせることに慎重である。


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ドイツのアンゲル・メルケル首相は、カナダの若手カリスマ的首相、ジャスティン・トルドーが信頼できるパートナーに数えられると実際考えていた。

気候政策に関しては特にそうだった。


ちょうど2週間前、シチリアでのG-7サミットで、彼はドイツを支持した。

メルケルがドナルド・トランプ大統領に対立的なアプローチしたとき、トルドーは彼女の側にいた。


しかし、火曜日の夕方に物事が変わった。

午後8時、トランプのパリ気候協定からの離脱を発表した後、メルケルはトルドーに電話をかけた。彼女が驚いたことに、カナダの首相はもはや攻撃を初めていなかった。彼は、その代わりに妥協案に切り替えた。


予定されている気候に関するG-20声明から、パリ協定のすべての記述を単に削除することの何が間違っているのか、トルドーは尋ねた。

彼は単にエネルギー問題にその声明を制限することを提案した。

トランプが支持する可能性が高いものである。


トルドーは明らかに彼のトランプへのアプローチを変え、彼の国の南にある強力な隣国をさらに扇動することを懸念していたようだ。

7月初めのG20首脳会議の彼女の戦略が失敗する可能性があることをメルケルは電話で明らかにした。


メルケル首相は、米国を明確に孤立させようとしていた。


ハンブルク会議では、G20ケ国のうち19か国がパリ協定への献身ぶりを強調し、トランプを世界史の奇妙なものにすることを望んでいた。19:1のスコアだった。

トルドーでさえ疑問を抱いているのであれば、19人の間の結束はますます起こりそうにない。それ以来、新たな手法では、1か国に対してできるだけ結束する多くの国をもってくることだった。


最初の亀裂は木曜日に現れ始めた。


シチリアのタオルミーナの町で行われたG-7首脳会談から帰国後、メルケルはチームに明確な信号を送った。「我々は一緒にいなければなりません。我々は、結束を固めなければなりません。」


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G-6からG-3へ


しかし、トランプ氏がホワイトハウス・ローズ・ガーデンでその夜、パリ協定から米国の撤退を発表する前でさえ、彼らが最初の目標を逃してしまうことがベルリンで明らかになった。


G-7サミット主催国のイタリアの大統領を中心に、残りの6つの先進工業国の確約でトランプの離脱に対し「我々はパリ協定に忠実なままである」という共同の反応が計画されていた。


しかし当然、英国と日本はもはやそのことに参加したくはなかった。

テレサ・メイ英首相は、先週、首相が推測した厳しい暴行事件の際に、彼が必要になるため、トランプとの関係に打撃を与えたくなかった。

安倍晋三首相は、北朝鮮との緊張を踏まえて、米国との同盟関係を危険にさらすことはできなかった。

言い換えれば、気候政策は素晴らしいが、国益になると、それは副次的なものである。


結局、ドイツ人、フランス人、イタリア人は彼らだけですることになった。


G-6はG-3になった。

メルケルにとっては、気候政策に関してだけでなく、敗北である。


それはまた、グローバルステージでのリーダーシップにおいての彼女の主張の妨げでもある。

ドイツの地政学的影響が依然として制限があることをこの事件は示している。


権力、安全保障、そして利益になると、ドイツはグローバルプレーヤーではなく、ヨーロッパを一緒に保つことすらできない中規模の権力である。


ドイツ首相は、世界各地のリベラルや民主主義者の英雄になったかもしれない。


しかし、彼女は少なくとも自由政権の「リーダー」としての期待を果たすことはできない。


世界の優位な立場に対処する上でのメルケルの心理的な巧みさでさえ、外交安全保障政策に関してはドイツが世界的な力ではないという事実を補うには不十分である。


アメリカは当面、世界の権力ブローカーに残りそうだ。



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予測不可能な変数


最も強力な国と政府の首脳が、1カ月近くの間ハンブルクに集合したとき、気候政策に関してだけでなく、その事実はイベントのドイツのホストにとって事を複雑にするかもしれない。


国際的な状況は、長い間これほど不透明ではなかった。


会議の参加者がどのように行動するのか、そしてどのようにサミットが開催されるのかを予測することは不可能である。


メルケル首相の情報筋によると、「多くの断層線」と述べた。


自由貿易と保護主義の戦い、シリア戦争、カタール危機、ウクライナで進行中の戦いは、すべて友好的なサミットの脅威となっている。


内部の議論において、予測不可能な変数のリストが作成されている。


まさしくそのトップは、ドナルド・トランプである。


実際、米国の大統領とプーチン大統領との最初の会談は、サミット全体に影を落とす恐れがある。


メルケル首相はハンブルク首脳会議の前に会議を組織し、彼らの出会いが中心的な問題にならないようにしたいと考えていた。


しかし、今や、特に、ワシントンでのトランプキャンペーンとモスクワとの可能性のある関係の調査が盛んに行われていることを考えると、アメリカとロシアの両首脳の直接会談におそらく視線が注がれる。


ベルリンでは、サミットは、主に2つの文書の作成に重点を置き、全面的に前進を続けている。


1つは首脳会談の公式閉会挨拶であり、20の国家元首と首脳が署名することになっている。

この文書は、メルケル首相の証印をサミットに反映させることを目的としており、貿易からアフリカの女性の権利までの幅広い問題に焦点を当てている。


いくつかの草案が最近数週間に、G-20加盟国に配布された。


特に注意すべき点は、文書に気候に関する記述は一件もないということである。

もし、米国が署名する場合、最終的な文書は気候問題に関して完全に沈黙したままであるということが十分にありえる。


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望みは少なくなっている。


メルケルの顧問は、メルケルの最初の19:1の計算で計画されていた文書において、「気候、エネルギー、成長に関する行動計画」を策定していた。

しかし、望みは少なくなっている。


それは、国と政府の首脳が協定書に署名するという見解がみつけられない。


同文書は13ページにわたり、署名者に対し、「パリと一致したエネルギーシステムの再編」と温室効果ガス排出削減のための「全国的に決定された貢献」を約束するよう求めている。


アメリカ人にとっては、協定書は強制的である。


これには、パリ協定が明示的に確認され具体化されているいくつかの項目が含まれている。

トランプが離脱した協定である。


「我々の行動は、パリ協定によって導かれている。」

文書に述べられていることは、

「地球の気温上昇を、摂氏2度未満に抑え維持する」という目標である。


そのほかにも

「先進国が発展途上国の目標達成を援助するために役立てることを約束した2050年までの温室効果ガス排出量の削減と500億ドルによる温室効果ガス排出の縮小について」文書は述べている。


最近明らかになったように、トランプはほとんど使わない項目の数々だ。


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ブリュッセルの当局者は慎重で楽観的だ。


G-20準備に携わる外交官の一人は、「19カ国がこの文書に署名することを期待している」と述べた。EU本部の誰も、米国が参加することを望んでいない。


ベルリンでは、そのムードに確信を持てない。


トランプとの関係の結果に対する恐れから国全体のリストが撤退する可能性があるという懸念が広がっている。


100年後に地球上で、どのくらい気温が上昇するかという疑問を抱えてリスクを冒す選択はない。


実際、ドイツの首相は、米国のパリ協定離脱に他のどの国も同調していない状況を受け入れるだけで十分だという成功の見通しを再調整し始めた。


ドイツの当局者は、協定書の署名が決して確実でないいくつかの国があると考えている。


例えば、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ドイツ議会議員がインジルリクに駐留するドイツ軍を訪問する権利をめぐる紛争の後、復讐を模索することができた。


一方、サウジアラビアは、彼らがトランプと契約した数十億ドルの防衛契約のために船に飛び乗るかもしれない。


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中国からの教訓


一方モスクワのプーチン大統領は、パリを支持しており、文書に署名するとメルケル首相に伝えた。

しかし、彼は本当に信頼できるのだろうか?

メルケルは最近、電話で多くの時間を費やし、外遊に数日間費やした。

今週、彼女はアルゼンチンとメキシコを訪問した。どちらも気候問題に関しては同盟国である。

ブリュッセルでの2日金曜日、メルケルは気候保護の問題にパートナーをまとめることがいかに難しいかが全面的に顕著になった。


中国の李克強首相は、EUの首都にいた。彼は、EUのドナルド・トゥスク欧州理事会議長とユンケル欧州委員会委員長と夕食をとっていた。


彼らは、米国の大統領が何を発表するかをすでに知っていいたので、3人はテレビをつけるさえしなかった。


実際、彼らは、翌日、EUと中国の首脳会談で共同声明を発表する予定だった。

彼らは、両国が気候変動との闘いの重要な強化を求める首脳レベルの宣言を交渉した。

高官のEU当局者は、この声明が中国とヨーロッパからトランプの波紋への対応であったことをすでに声高に話始めていた。


しかし、決して一致が起きることがなかった。


両国が気候問題に意見を異にしているわけではないが、貿易政策を扱う声明の異なる部分について意見の不一致があった。


結局のところ、この不一致は解消されず、ユンケル、トゥスク、李は3時間遅れて報道陣の前に現れ、気候に関する共同声明は出されなかった。


実際、ハンブルクのG20首脳会議では、貿易政策が別の重要なポイントになる可能性が高い。

欧州連合(EU)は今週水曜日と木曜日に、経済協力開発機構(OECD)閣僚会議に出席する可能性が高いと指摘した。


米国は、トランプがシチリアで慎重に合意した最小の妥協案を繰り返すだけの声明を支持することさえも辞退した。


G-7は、鉄鋼生産における過度の生産性を非難するか、または略奪的な価格設定を批判するいくつかの内容の薄い記述で共通の根拠を見つけることしかできなかった。


OECDのグローバリゼーション会議の閉会文書では、今や貿易や気候に関する言及は全くない。

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調整役の役割


このように、G20は、イベントの主催者が通常避けることができるすべてのことを行うことにつながる可能性がある。


気候の問題について、決定的な問題は、ドイツ人がトランプと闘うことを望んでいるかどうかであろう。


しかし、現在のところ、気候声明を権力政治の道具にすることを避けたがっている官僚の様子ではない。

その代わりに、メルケルは、とにかく彼女に好都合の役割、すなわち調整役の役割に後退する可能性が高い。


当局者がいう主催国として、ドイツは首脳会談で仲介を行うことに焦点を当てると語る。


一方、メルケルはトルドーが提案した妥協案には興味がない。


G-7の後、彼女は、気候変動対策について妥協するのにはあまりにも重要すぎると述べた。

結局のところ、最終的な結果は、この問題がほとんど無視されることになる可能性がある。


G20は気候変動会議ではなく、今年末にボンで開催される予定の次回のグローバル気候サミットには、この紛争がより適している可能性がある。


もちろん、ドイツの住民は、メルケル首相がトランプに立ち向かうことをほぼ確実に望むだろう。


気候変動に関する政治的遺産の大部分を占めていたメルケルが、G20首脳会議からの気候を除外しなければならない場合、彼女は米国大統領に屈服し、非難される直面になる可能性がある。


そして大統領選の年には印象がよくない。


確かに、中道左派の社会民主党は、既に利益を得るために自分自身を位置づけている。


「G20サミットの参加者ができるだけ多く、パリの気候変動対策への順守を再確認すればいい」とSPDのシグマ・ガブリエル外相は言う。


「気候変動対策に反対する無言の同意は、G20が送ったメッセージではない」


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編集者の注記:


金曜日(6/9)この話を掲載した後、ジャスティン・トルドーのカナダ首相のスポークスマンはデア・シュピーゲルに連絡してきて、トルドー首相からの掲載記事を書くことを要求してきた。


デア・シュピーゲル:ドイツの週刊誌。発行部数がヨーロッパで最も多いニュース週刊誌


トルドーのカナダ首相のスポークスマンからの要求は次のとおり:


「トルドー首相は、パリ協定におけるカナダの約束を果たすことに全力を尽くしており、私たちは引き続き着実に取り組んでいます。
メルケル首相との議論では、トルドー首相は、気候変動との戦い、環境保護の強化、クリーンエネルギーと持続可能な開発の追求という共通のコミットメントを具体的に強調したい。
また、7月のドイツG20サミットでパートナーと一緒にパリ協定に関する議論を進めることを楽しみにしています。

私たちのアプローチが変わった、あるいは首相がG-20行動計画からパリ条約を削除することに賛成であったという主張は間違っています。」

- キャメロン・アフマド、カナダ総理大臣スポークスマン


デア・シュピーゲルは、この記事で、ジャスティン・トルドー首相がアンゲラ・メルケル首相に、パリ協定へのコミットメントを疑問視すると述べたとは主張していないと強調したいらしい。


しかし、ベルリンの政府内筋によると、トルドー首相は、ハンブルクのG20宣言の中で、パリ協定への言及を残すようアンゲラ・メルケルに提案したとデア・シュピーゲルに語った。


これは、米国のドナルド・トランプ大統領がエネルギーに関する計画された宣言に署名することを可能にする。



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